「求人を出しても、応募がありません」
「アカウントは作りましたが、二週間ほどで止まっています」
「そもそも、何を投稿すればいいのか分かりません」
埼玉を中心に、Webマーケティング、SNS運用のお手伝いをしている合同会社ウェールです。
実際に弊社では、クリニックや動物病院の発信を支えるなかで、SNSでの発信に悩む、採用するためにはどうしたらいいのなどの声を何度もうかがいます。
ネタが浮かばないのは、載せるものが院内にないからではありません。
そこさえ決まれば、診療のなかにネタはいくらでも転がっていると私は考えています。
本日はそんな採用SNSでの投稿内容について詳しくお伝えしていきます。
クリニックの採用SNSでは投稿目的を決めることが大切!投稿が止まる理由は?

ネタが尽きるのは、院長先生のセンスの問題ではありません。
集患のための発信と採用のための発信を分けるところから始めます。
集患のアカウントと採用の発信は見ている人が違う
集患を目的としたアカウントを見ているのは、患者さんや飼い主さんです。
知りたいのは診療の内容や休診日のお知らせ、健康に関する豆知識といったところでしょう。
一方、採用の発信を見ているのは、これから働く場所を探している人です。
つまり、ここで同じ写真を並べても、受け取り方はまったく違います。
そもそも求職者が知りたいのは、症例の数でも設備の新しさでもありません。
どんな人が働いていて、その人たちがどんな表情で一日を終えているのかなど、そこが見えないかぎり、応募のボタンは押されないでしょう。
採用のために見に来た人にとって、症例の写真は判断の材料になりにくいのです。
この違いを分けないまま投稿を続けている医院が、とても多いと感じています。
まずは採用の発信を、集患とは別の目的を持ったものとして切り離してください。
それだけで、書けることの範囲は一気に広がります。
院長が一人で抱えると手が止まってしまう
アカウントを作った直後は、どこの医院も勢いがあります。
『写真を撮り、文章を考え、投稿する』この一連の作業を院長先生が一人で担っているうちは、なんとか回ります。
ところが、診療が立て込む週が一度でもあると、そこで止まってしまいます。
一度止まると、再開のきっかけがなかなか掴めず、止まったまま半年が過ぎているアカウントを私たちは何度も見てきました。
止まる理由の多くは、忙しさそのものではないと感じています。
フォロワーが増えず、いいねも数えるほどの状態で毎週投稿を続けるのは、正直に言ってかなりつらい作業だと思います。
だからこそ、始める前に誰と、どの頻度で、何を出すのかを決めておく必要があります。
院長先生が一人で抱える形は、いちばん止まりやすい形なので、撮る人、言葉を決める人、投稿する人などしっかり分けておきましょう。
それだけで続く確率は大きく変わってきます。
動物病院の採用Instagramで、投稿を始める前に決めておくこと

投稿ネタを考える前に、決めておくことがあります。
ここを飛ばすと途中で必ず迷うので、私たちが最初に整理している二つをお伝えします。
誰に向けて発信するのかを、一つに絞る
『新卒の獣医師、経験のある動物看護師、子育てが一段落して復職を考えている人』この三者では、知りたいことがまるで違います。
- 新卒の人は、教えてもらえる環境があるかどうかを気にします。
- 経験者は、任せてもらえる範囲や設備を見ています。
- 復職を考える人が真っ先に確認するのは、勤務時間の融通です。
全員に向けて書こうとすると、どれにも当てはまらない当たり障りのない文章になります。
ただし、ここを一つに絞ってくださいとお伝えすると、たいていの院長先生は「応募の間口を狭めてしまうのではないか」と不安な顔をされます。
その気持ちは分かりますが、私の考えは逆です。
「まず一つに絞って、その人に届く言葉で書く」そのほうが、結果として応募は集まりやすくなります。
絞った相手が採れたら、次の相手に切り替えれば済む話です。
一年中、同じ人に向ける必要はありません。
撮っていいもの、撮らないものを院内で決めておく
院内には、写してよいものと写してはいけないものがあります。
動物病院であれば、飼い主さんの顔や預かっている子の情報で、クリニックであれば、患者さんの写り込みや画面上の情報に注意が必要でしょう。
ここを曖昧にしたまま投稿を始めると、あとから院内で揉め事になります。
おすすめしているのは、撮影のルールを一枚の紙にまとめ、休憩室に貼っておくことです。
顔を出してよい人と後ろ姿だけの人を一覧にしておき、投稿の前に誰が確認するのかも決めておきます。
一枚にまとめておけば、新しく入ったスタッフにもそのまま引き継げます。
また、医療にかかわる発信は、表現によっては広告の決まりに触れることもあるので、判断に迷う内容は投稿しない、という線引きを最初に共有しておいてください。
この一手間があるかどうかで、後の運用のしやすさはまるで変わってきます。
採用SNSで反応が返ってきやすい投稿ネタ!クリニック・動物病院で使える

ここからは具体的な中身の話になりますので、反応が返ってきやすい投稿を三つに絞りました。
どれもスマートフォンで撮れるものばかりなので、ぜひ真似してみてください。
スタッフの一日の流れを、時間を追って見せる
出勤してから片付けを終えるまでを、順番に並べていく投稿です。
『朝の準備、午前の診療、休憩、午後の診療、片付け』この流れを写真と短い文章でつないでいくだけで、働く姿がかなり具体的に伝わります。
求職者がいちばん想像したいのは、自分がそこで過ごす一日です。
ですが、求人票に書かれた勤務時間の数字だけでは、その一日は見えてきません。
担当する人を変えれば、同じ企画を何度でも出せます。
受付の一日、動物看護師の一日、トリマーの一日。それぞれで見える景色が違うので、読む側も飽きないで見てくれやすくなります。
撮影自体も難しくなく、その日の担当者に要所で三枚から五枚だけ撮ってもらえば足ります。
完璧な写真を狙う必要はなく、少し慌ただしい様子が写っているほうが、かえって本当らしく伝わります。
文章もその日の出来事を短く添えるだけで十分です。
長い説明よりも、写真と一言のほうが最後まで読まれるはずです。
院長が採用で大事にしていることを、自分の言葉で話す
『どんな医院にしたいのか、どんな人と働きたいのか、なぜこの仕事を続けているのか』こうした話は求人票にはまず載らないので読んだ人の記憶に残ります。
顔を出すのが苦手であれば、後ろ姿や手元の写真に文章を添える形でも構いません。
大事なのは、きれいにまとめようとしないことです。
私たちがお手伝いするときも、院長先生が話した言葉をできるだけそのまま残すようにしています。
整えすぎた文章は、どこかで読んだことのある内容になってしまうからです。
少し言い淀んだような表現のほうが、人柄はよく伝わります。
答えにくい質問ほど、かえって誠実さが伝わります。
ちなみに、この投稿は、面接の場でも効いてくるので、応募してきた人が事前に読んでいると初対面でも話が早いのです。
医院の考え方に共感した人が応募してくるようになるので、入職した後のすれ違いも減っていきます。
入職した人に「決め手」を聞いて紹介する
すでに働いている人に、ここを選んだ理由を聞いて投稿する形です。
これは求職者にとって、いちばん近い目線の情報になります。
院長先生が語る医院の魅力と、実際に働いている人が感じた決め手は違うことも多々あるでしょう。
その差こそが、読む人にとっては貴重な情報です。
聞き方にはコツがあり、うちのどこが良かったかと正面から尋ねると、当たり障りのない答えが返ってきがちです。
『休憩室の雰囲気がよかった、先輩の説明が丁寧だった』といった具体的な言葉が出てきます。
この投稿は、入職して数か月のスタッフにお願いするのがおすすめです。
就職活動のときの気持ちを、まだ鮮明に覚えているからです。
聞ける相手がいない場合は、院長先生が面接で聞いた言葉でも成り立ちます。
動物病院やクリニックの採用Instagramを続けるためには?SNS運用での大切な点

採用の発信は、毎日投稿を前提にするとまず続きません。
私たちが動物病院の採用Instagramを設計するときは、月に四本という前提から組み立てています。
週に一本でいい。月四本をどう振り分けるか
月四本の内訳を、あらかじめ決めておきます。
- スタッフの一日
- 院長先生の言葉
- 入職した人の声
- 院内のできごとや募集の告知
この四つを毎月繰り返すだけで、一年分の予定が埋まり、何を投稿するか毎回考える時間が、まるごとなくなります。
週に一本というと、少なく感じるかもしれません。
しかし採用の発信は、飲食店の集客とは性質が違います。
求職者は毎日見ているわけではなく、転職を考えたときに過去の投稿をまとめてさかのぼるからです。
そのときに十本、二十本と積み上がっていれば、判断の材料としては十分に足ります。
最終投稿が半年前になっていると、それだけで今は募集していないのかもしれないと受け取られます。
投稿する曜日まで決めてしまうと、さらに楽になります。
毎週水曜の昼といった形で固定しておけば、今週は出すかどうかで迷う時間そのものがなくなります。
撮影はまとめて、投稿は分けて出す
毎週撮ろうとすると、必ずどこかで破綻します。
診療の合間に撮影の時間を確保するのは、院長先生が思っている以上に大変だからです。
そこでおすすめしているのが、まとめ撮りです。
月に一度だけ三十分の時間を取って、四本分の素材を一気に撮ってしまいます。
- スタッフの一日は、その日の担当者に朝から夕方まで数枚ずつ撮ってもらう
- 院長先生の言葉は、休診日に一度座って話してもらう
素材さえ手元にあれば、投稿そのものは一本あたり十分ほどで終わる作業です。
機材は、院内にあるスマートフォンで足ります。
仮に素材が余ったら、翌月に回せばよいだけです。
逆に、撮影と投稿を同じ日にやろうとすると、忙しい週にまとめて飛びます。
『撮る日と出す日を分ける』などの本当にシンプルな工夫ですが、それだけでも続くかどうかが変わってきます。
院長、スタッフ、外部の分担を先に決める
院長先生が全部を抱えている状態では、必ずどこかで止まるので役割を三つに分けて考えてください。
『撮る人、言葉を決める人、実際に投稿する人』です。
撮る人は、その日に出勤しているスタッフで構いません。
言葉を決めるのは院長先生の役目で、ここだけは代えがきかないでしょう。
医院として何を大事にしているかは、院長先生の中にしかないからですね。
写真の選び方や文章の整え方に慣れている人が、院内にいることも少なくありません。
それも難しい場合は、この部分だけを外に出すという方法もあります。
分担で大切なのは、誰が最後に確認するのかをはっきりさせておくことです。
確認の役目は院長先生が持つのが自然ですが、毎回すべてに目を通すのは負担になります。
決めた四つの型に沿った内容なら確認を省く、といった取り決めをしておくと現実的です。
クリニックの採用SNSを、求人票と採用ページにつなぐ

発信だけでは、応募にはつながりません。
見た人がどこへ進むのかという道筋まで作って、はじめて採用の入口として機能します。
プロフィールのリンク先をどこにするか
投稿を見て興味を持った人は、まずプロフィール欄を開きます。
ここに募集中であることが書かれていなければ、そこで終わってしまいます。
プロフィールには、募集している職種と、応募や見学の窓口を必ず入れてください。
リンク先をどこにするかは、医院の状況によって変わります。
採用ページがあるなら、そこへ直接つなぐのがいちばん分かりやすい形ですが、まだない場合は、求人媒体の掲載ページでも構いません。
ただし媒体は、掲載が終われば消えてしまいます。
文章が凝っている必要はまったくありません。
『仕事の内容、勤務時間、教育の流れ、問い合わせの方法』この四つが書かれていれば、入口としては十分に役目を果たします。
見学だけでも受け付けているなら、その一言を必ず添えてください。
応募よりも見学のほうが、最初の一歩としてはずっと踏み出しやすいからです。
医院名で検索したときに出てくる情報を整える
応募を考えた人は、ほぼ必ず医院名で検索しますが、そこで出てくるのは、公式サイトだけではありません。
地図の情報や口コミ、SNSのアカウントが合わさって、一つの印象を作ります。
まず確認していただきたいのは、地図上に表示される診療時間や電話番号が今のものになっているかどうかです。
あわせて見ておきたいのが写真です。
古い外観の写真しか登録されていない医院は、思いのほか多くあります。
院内の様子が数枚あるだけで、印象はずいぶん変わります。
次に、口コミへの返信です。
返信の書き方は、患者さんや飼い主さんだけでなく、求職者にも読まれているので、書かれた内容にどう向き合っているかは、そのまま職場の姿勢として伝わるものです。
すべてに返すのが難しくても、直近の数件に丁寧に返しておくだけで印象は変わります。
クリニックや動物病院の採用Instagramは、どこまで自院でやるべき?

最後に、外へ頼むかどうかの話です。全部を任せる必要も、全部を院内で抱える必要もありません。
線引きの目安をお伝えします。
自院でやったほうがいいのは、撮影と院長の言葉
撮影と院長先生の言葉、この二つは院内でやったほうがいい部分です。
外部の人間が撮る写真は、たしかにきれいに仕上がりますが、飼い主さんや患者さんとのやり取り、スタッフ同士の何気ない会話は、その場にいる人にしか撮れません。
求職者が知りたいのは、まさにそういう場面です。
院長先生の言葉も同じです。
どんな医院にしたいのかという話は、代わりに考えることができません。
私たちがお手伝いするときも、この二つはお願いする形にしています。
もう一つ院内でやっていただきたいのが、スタッフへの声かけです。
ここを外に出そうとすると、どこかで見たような当たり障りのない発信になってしまいます。
このように時間と手間をかける場所を、間違えないようにしてください。
外部に頼むかどうかの、判断の目安
判断の目安は単純で、三か月続けてみて、更新が止まっていなければ、そのまま院内で続けてください。
仕組みが回っている証拠なので、無理に外へ出す必要はありません。
撮影の段階で止まっているなら、まとめ撮りの日を診療の予定として先に押さえるだけで解決することがあります。
投稿の作業で止まっているなら、その部分だけを外に出すのが早い判断です。
その三か月のあいだに、四つの型のうちどれが自院で撮りやすいかも見えてきます。
正直に申し上げると、外に頼まないほうがよい場合もあります。
院内に発信が好きなスタッフがいて、すでに楽しんで続けているようなときに外部が入ると、かえって窮屈になってしまいます。
費用をかける前に、まずは院内で三か月だけ試してみてください。
まとめ!クリニックの採用SNSは、求人票の続きを見せる場所

クリニックの採用SNSも、動物病院の採用Instagramも、求人票に書ききれなかったことを見せる場所です。
給与や勤務時間は媒体に任せ、こちらでは働く人と日々の空気を伝えるなどの役割を分ければ、投稿の中身は自然と決まってきます。
大事な点をもう一度整理します。
・誰に向けるかを一つに絞ること
・月四本の型を決めてしまうこと
・撮る日と出す日を分けること。
この三つが揃っていれば、少ない人数の院内でも発信は続いていきます。
逆に、どれか一つでも欠けたまま始めると、たいてい二週間から一か月で止まってしまいます。
まずはプロフィール欄に募集中であることを書き加え、まとめ撮りの日を一度だけ予定に入れてみてください。
誰に向けるかの整理、四つの型の中身、撮影のルール、プロフィールから採用ページまでの導線。この骨組みが曖昧なまま走り出すと、一本目の投稿で手が止まります。
ウェールでは、この骨組みを院長先生と一緒に作るところからお手伝いしています。
すでにアカウントをお持ちであれば、今の投稿を拝見したうえで、どこを直せば求職者に届くようになるかをお伝えできます。
まだ開設していない段階でも構いません。
「何を投稿すればいいか分からない」というところからで大丈夫です。
院内の人数と診療の忙しさに合わせて、続けられる形を一緒に考えてみませんか。
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