「投稿はしているんですが、何も起きなくて」
「SNSはやったほうがいいと言われて始めましたが、活用できているとは言えません」
「何が悪いのかも、正直よく分かっていないんです」
埼玉から全国のお客様にWebマーケティング・SNS運用のお手伝いをしている合同会社ウェールです。
中小企業の経営者さまや、SNSを任されている担当の方から、こうしたご相談をよくいただきます。
お話を伺っていて感じるのは、上手くいっていない会社ほど、実はきちんとやっているということです。
この記事では、弊社が支援に入った会社で実際に上手くいっていなかった部分をもとに、中小企業のSNS運用が上手くいかない原因を5つに整理します。
そのうえで、どこから直していけばいいのかを順番にお伝えしていきます。
SNS運用が上手くいかない中小企業は、しっかり取り組まれている

上手くいっていないと感じている会社を実際に見にいくと、想像していた状態とは違うことがよくあります。
まずはそこを整理していきますので、チェックしてください。
投稿は続いているのに、成果につながらない
弊社が支援に入ったある動物病院さまでは、スタッフの方が空いた時間を見つけて投稿を続けていらっしゃいました。
このときには、先方ご自身の言葉で、SNS運用が従業員の空き時間の投稿に留まっていて、集客や採用広報につながっていない、と書かれていました。
別のある酒販店さまも、投稿は途切れていませんでした。
商品の写真はきれいに撮られていて、文章も丁寧でした。
むしろ真面目に、続けてこられた会社です。
それでも問い合わせや応募にはつながっていませんでした。
SNS運用が上手くいかないというご相談の多くは、この「やっているのに成果が出ない」という形をしています。
やっていないから駄目だ、という話ではありませんので、そこはまず切り分けて考えていただきたいところです。
止まっているのは手ではなく、設計
2社に共通していたのは、手が止まっていたのではなく、投稿の前段階が決まっていなかったことです。
誰に向けて出すのか。その投稿を見た方に、次に何をしてほしいのか。
それが決まらないまま、投稿だけが積み上がっていました。
動物病院さまの投稿は、トリミング後のかわいい写真が中心で、写真そのものはとても良いものです。
酒販店さまも同じで、ボトルの写真は並んでいるものの、誰が選んでいるのか、どんな場面で飲むと良いのかは分かりませんでした。
投稿の枚数を増やしても、この部分は埋まりません。
上手くいかない原因を投稿の量や写真の腕前に求めてしまうと、直すべきところから遠ざかっていきます。
続けるほど、合っているのかが分からなくなる
何のために投稿するのかが決まっていないと、出した投稿が良かったのか悪かったのかを判断できません。
- いいねが多かった投稿は良い投稿なのか。
- 反応が薄かった投稿は失敗なのか。
判断する基準がないので、答えが出ません。
そのまま半年、1年と続けていくと、これで合っているのかという不安だけが積み上がっていきます。
SNSが活用できていないと感じている会社の多くは、成果が出ていないこと以上に、この「合っているか分からない」状態に疲れていらっしゃいます。
やめる理由もないので続けるけれど、手応えもない。
ここを抜けるには投稿の内容よりも先に、目的を決め直す必要があります。
中小企業のSNS運用が上手くいかない5つの原因とは

ここからが、この記事の中心になる部分です。
弊社が実際に見てきた中で、上手くいっていない状態を作っていた原因を5つに整理しました。
自社に当てはまるものがないか、確認しながら読んでみてください。
原因1 何のために投稿するのかが決まっていない
一番多いのがこれです。
先ほどの動物病院さまは、アカウントを1つだけ運用されていました。
そこに診療のお知らせも、トリミングの写真も求人の情報も並んでいました。
見る方が違えば、知りたいことは変わります。
1つのアカウントに全部を混ぜると、どちらにも届かない状態になります。
支援の中では、病院の公式、トリミング、採用の3つに役割を分けました。
役割が分かれると、1本ずつの投稿で何を書くべきかが決まります。
目的が決まっていないアカウントは、投稿のたびに迷いますし、迷いながら出した投稿は、見る側にも伝わりません。
まずは、そのアカウントを見てほしい方を一人だけ思い浮かべるところから決めてみてください。
原因2 自社の強みが、自分の言葉になっていない
発信するネタがない、とよく言われます。
ただ、実際に伺ってみると、ネタがない会社はほとんどありません。
動物病院さまに、スタッフが長く続いている理由をお聞きしたところ、見学に来た方から雰囲気がいいと言われることが多い、というお話が出てきました。
外部のセミナー参加を病院側が支援していることや、設備への投資を続けていることも分かりました。
ところが、それらは当時のSNSにも採用ページにも一切出ていませんでした。
酒販店さまでは、ご担当の方が入荷したお酒をご自身で飲んで確かめていらっしゃいました。
その試飲の感想も投稿には出ていませんでした。
並んでいたのは、調べれば分かる説明文です。
強みがないのではなく、強みが言葉になっていないだけ、という会社がほとんどです。
原因3 見た人の行き先がない
投稿の中身より先に見ていただきたいのが、受け皿です。
動物病院さまのトリミングは予約が電話のみでした。
院内で使っている予約システムは診療の予約にしか対応しておらず、トリミングは対象外だったためです。
Instagramがよく見られるのは夜や休日で、電話が通じない時間帯です。
投稿を見て行きたいと思っていただいても、その瞬間には予約できません。
酒販店さまでは、プロフィール欄にお店のこだわりが丁寧に書かれていた一方で、営業時間はどこにも書かれていませんでした。
プロフィールのリンク先は公式サイトでしたが、そのサイトはあまり更新されておらず、場所を知りたい方が知りたい情報にはたどり着けない状態でした。
支援の中では、リンク先をGoogleマップに変更しています。
ここは、投稿を頑張るより先に直せる部分です。
サイト側の受け皿については、中小企業サイトの改善策の記事にまとめています。
原因4 見ている数字が違う
酒販店さまが気にされていたのは、いいねの数でした。
いいねが増えれば良い、減れば悪い、という見方です。
ただ、お酒はその投稿からその場で買えるものではありません。
その投稿を見てお店に足を運んでくださった方が何人いたのかは、誰も見ていませんでした。
採用のためにSNSを使う場合も同じです。
フォロワーが何人増えたかより、採用ページを見た方が何人いたかのほうが、判断には使えます。
数字を追っていない会社は、実はそれほど多くありません。
追う数字が目的とずれている会社のほうが多いというのが、現場で見てきた実感です。
原因5 誰がいつやるかが決まっていない
続かない会社には、たいてい仕組みの問題があります。
動物病院さまでは、撮影のルールが決まっていませんでした。
トリミング側は飼い主さんから撮影の許可をいただいていましたが、病院側は診療中の撮影許可を取っていない状態でした。
何を撮ってよくて何が駄目なのかが決まっていないと、担当の方は毎回、これは載せて大丈夫だろうかと迷いながら投稿することになります。
撮影する時間も確保されていませんでした。
担当の方には本業がありますから、平日の診療中にカメラを構える余裕もなく、撮影日を決めていなかったので思いついたときに撮るしかない状態でした。
酒販店さまでは、運用に関わる3名が全員Instagramの初心者でした。
投稿のたびにゼロから何を出すかを考えていて、その考える段階で手が止まっていました。
自社のSNS運用が上手くいかない状態から立て直す手順

原因が分かったところで、どこから手をつけるかです。
弊社が実際に最初にやったことを、順番に並べます。
アカウントの役割を1つに絞る
まず決めるのは、そのアカウントを誰のために使うのかです。
動物病院さまでは、病院の公式、トリミング、採用の3つに分けました。
分けると、それぞれのアカウントで書くことが決まります。
- 飼い主さん向けのアカウントには、診療やトリミングの情報を出す。
- 採用のアカウントには、働いている方や職場の様子を出す。
これだけで、投稿のたびに迷う時間がなくなります。
1つのアカウントで全部を伝えようとすると、投稿の順番によって見え方が変わってしまい、誰に向けたアカウントなのかが伝わりません。
アカウントを増やすのが難しい場合は、当面どちらを優先するかだけでも決めてください。
投稿の設計の進め方は、工務店のSNS集客の記事で具体的に書いています。
社内で当たり前になっていることを書き出す
次に、外に出していない情報を洗い出します。
やり方は難しくありません。
見学やお問い合わせに来られた方から言われたことを思い出して、書き出していくだけです。
動物病院さまの場合は、雰囲気がいいという言葉が何度も出ていました。
であれば、その雰囲気が伝わる場面を撮ることが、そのまま投稿になります。
酒販店さまの場合は、ご担当の方の試飲の感想がネタそのものでした。
酒販店さまのプロフィールには、蔵元直送、十の蔵から直接仕入れ、といった表現が使われていました。
同業の方が読めばすごさが分かる言葉ですが、お客様がその違いを感じ取るのは難しい表現です。
この表現はプロフィールから外して、投稿の中で意味を説明していく形に変えました。
強みは、伝えたい相手が使う言葉に置き換えて、初めて伝わります。
撮る前と書く前に決めておく
続ける仕組みは、投稿を始める前に作ります。
酒販店さまでは、投稿の柱を8つ決めました。
そのうえで月間のカレンダーと企画シートを用意して、次に何を出すかで手が止まらない状態にしました。
毎回ゼロから考える運用は、担当者の調子に左右されます。
柱が決まっていれば、忙しい週でも埋められます。
弊社の支援でも何を撮ってよくて何が駄目なのかをはっきりさせたうえで、土日にスタッフと予定を合わせて撮影日を作る形にしています。
思いついたときに撮る運用は、思いつかない週があると止まります。
撮影も投稿も、始めてしまえば作業です。
上手くいかない会社の多くは、その前の段階が決まっていないまま走っています。
冒頭の一言を変える
最後に、今日から試せる改善を1つ挙げます。
酒販店さまのリール動画は、最近暑くなってきましたよね、という挨拶から始まっていました。
自然な入り方ですが、流し見される場所では、見る方が指を止める理由になりません。
そこで、夏だけ飲みたい日本酒、のように、結論や引きを先に出す構成へ変えました。
変えたのは冒頭の一言で、機材も編集ソフトも変えていません。
動画が伸びないというご相談をいただくと、多くの方が撮影機材や編集技術の話をされます。
もちろん機材や編集も関係はありますが、先に見直す価値があるのは冒頭の数秒です。
ここは費用もかからず、次の投稿から試せます。
SNS運用を自社で続けるか、外部に任せるかの判断基準

ここまで読んで、自分たちでやれそうだと感じた方もいらっしゃると思います。
実際、外注しないほうがよい場合もありますので、正直なところをお伝えしていきます。
まずは社内で続けたほうがいいケース
商品やサービスのことを一番よく知っているのは、社内の方です。
酒販店さまの試飲の感想のように、その方にしか書けない言葉は、外部の人間には作れません。
社内に書ける方がいて、週に何本かは出せる時間が取れるのであれば、まずは自分たちで続けてみるほうが早いことがあります。
そのうえで、目的を決める、受け皿を用意する、投稿の柱を決める。この3つだけは先に済ませてください。
ここが決まっていれば、投稿の質は続けるうちに上がっていきます。
逆に、ここが決まらないまま外注しても、依頼を受けた側も何を出せばいいのか分かりません。
外注すれば決まる、というものでもないというのが正直なところです。
社内で3か月続けてみて、それでも判断に迷うようであれば、そこで外部に相談しても遅くはありません。
SNSより先に手をつけたほうがいいケース
SNSが向いていない、という意味ではありません。
順番の問題です。
問い合わせや予約を受ける窓口が整っていない状態で投稿を増やしても、見た方は行き先を見つけられません。
先ほどの、予約が電話しかなかった例がまさにそれです。
すでに指名検索や紹介で問い合わせが来ているのに、サイトで止まっている場合も同じです。
何から着手するかについては、Web集客で最初に手をつける順番の記事で整理していますので、あわせて読んでみてください。
自社がどの段階にいるのかを確かめてから、SNSに時間とお金を使うかどうかを決めていただくのが確実です。
外部に任せる場合に確認すること
外部に依頼する場合は、投稿を代わりに出してもらうこと自体より、決めるところを一緒にやってもらえるかを見てください。
目的の設定、アカウントの役割分担、投稿の柱づくり、撮影のルール。
この記事で挙げてきた部分が作業範囲に入っているかどうかで、結果は変わります。
費用の考え方については、SNS運用代行の費用相場の記事で内訳ごとに整理しました。
あわせて、最初の1か月に何をしてもらえるのかも聞いておくと、契約したあとのすれ違いが減ります。
最初の1か月は、目に見える投稿の本数が少なくなることもあります。
その期間に何を決めているのかを先に聞いておけば、投稿が出てこないという不安も持たずに済みます。
まとめ:SNS運用が上手くいかない原因は解消できる

SNS運用が上手くいかない会社は、やっていない会社ではありません。
投稿は続いているのに成果につながらない、という形がほとんどです。
止まっているのは手ではなく、投稿の前段階の設計です。
上手くいかない原因は、大きく5つに分けられます。
- 何のために投稿するのかが決まっていない。
- 自社の強みが、自分の言葉になっていない。
- 見た人の行き先がない。
- 見ている数字が違う。
- 誰がいつやるかが決まっていない。
この順番で手をつけると、投稿の内容は自然と決まっていきます。
そして、必ず外注が必要というわけでもありません。
社内でやったほうが早い場合もありますし、SNSより先にサイトや予約の窓口を直すべき場合もあります。
弊社では、初回のご相談を無料で承っています。
現状をうかがったうえで、SNSに費用をかけるべきかどうかから、正直にお伝えしています。
何が悪いのか分からない、どこから手をつければいいのか整理したい、という段階でも構いません。
まずは現状を見せていただくところから、始めてみませんか。
公式ホームページ:合同会社ウェール


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