「SNS運用代行の見積もりをもらったけれど、この金額が高いのか安いのか分からない」
「3社に問い合わせたら、月3万円と月25万円が並んでいて、どこが違うのか説明を聞いても腹に落ちない」
「毎月これだけ払い続けて、本当に元が取れるのか判断できない」
埼玉のお客様を中心に、Webマーケティング・SNS運用のお手伝いをしている合同会社ウェールです。
SNS運用の外注を検討しはじめた経営者の方から、こうしたご相談をよくいただきます。
判断がつかないのは、調べ方が足りないからではありません。
同じ「Instagramの運用代行」という名前でも、送られてきた写真を投稿するだけの会社と、撮影から分析までを担当する会社が、並んで見積もりを出しています。
中身が違うものを金額だけで比べても判断はできません。
この記事では、SNS運用代行の費用が何で決まるのかを内訳に分解したうえで、価格帯ごとに何が含まれるのか、そして依頼する前に確認すべきことを整理します。
見積書を前にして、その金額が何に対する対価なのかをご自身で判断できる状態になっていただければ幸いです。
SNS運用代行の費用が会社ごとに違う理由とは?Instagram代行

まず、なぜこれほど金額に幅が出るのかを整理します。
差が生まれるのは、代行会社が担当する作業の範囲が会社ごとに違うためです。
作業を5つに分けて考えると、見積書の中身が見えやすくなります。
費用の内訳は設計・撮影・制作・投稿・分析の5つ
SNS運用の作業は、大きく次の5つに分けられます。
- 設計:誰に何を届けるかを決め、アカウントの方針と投稿の型をつくる
- 撮影:現場に足を運び、写真や動画の素材を撮る
- 制作:撮った素材を編集し、投稿の形に仕上げる
- 投稿:決めた頻度で投稿し、コメントやメッセージに対応する
- 分析:数字を見て、次に何を変えるかを決める
見積もりの金額は、この5つのうちどこまでを外部に任せるかで決まります。
投稿だけを任せる場合は、素材を自社で撮って渡すことになりますので、費用は抑えられます。
一方で、何を発信するかを決める設計から任せる場合は、代行会社が御社の事業を理解する時間が必要になり、その分が金額に乗ります。
設計という言葉は抽象的に聞こえますが、実際にやっているのは「どの層に向けて、どんな切り口で、月に何本出すか」を具体的に決める作業です。
弊社も工務店さまのInstagramを担当したときも、投稿を作りはじめる前に、家づくりへの考え方を言葉にする時間を長く取りました。
このときの投稿の設計の進め方は、別の記事で具体的に書いています。
見積書を見るときは、この5項目のうちどれが含まれていて、どれが含まれていないのかを確認してください。
そこが分かれば、金額の差がどこから来ているのかが見えてきます。
同じ月額でも中身が違う
金額だけを並べても比較にならない理由は、同じ月額のなかに違う作業が入っているためです。
たとえば同じ月額の提案が2社から出てきたとして、片方は設計と制作と投稿を含み、もう片方は撮影と制作と投稿を含んでいるということが起こります。
前者は何を出すかを代行会社が考えてくれますが、素材は自社で用意することになります。
後者は現場に撮影に来てくれますが、何を出すかは自社で決めることになります。
見積書に「Instagram運用代行一式」としか書かれていない場合は、この内訳が読み取れません。
一式と書かれていたら、その中に何が含まれているのかを必ず聞いてください。
聞いた内容をメモして、他社の見積もりと項目ごとに並べると、金額の違いの理由がはっきりします。
この作業をしないまま金額だけで選ぶと、契約した後に「思っていた内容と違う」となりやすいところです。
SNS運用代行の費用相場を価格帯ごとに紹介!撮影なども含める?

ここからは、金額の帯ごとにどこまでの作業が現実的に含まれるのかを整理します。
先にお断りしておくと、ここで挙げる金額は弊社の料金を指すものではありません。
先ほどの5項目を人が担当するとどれだけの時間がかかるか、という作業量から逆算した目安として読んでください。
月数万円台は投稿の代行が中心
この帯では、素材は自社で用意することが前提になります。
代行会社の作業は、送られてきた写真に文字を入れて、決めた時間に投稿し、ハッシュタグを調整するところまでです。
撮影のために現場に来ることはありませんし、何を発信するかを考える設計も含まれません。
つまりこの帯で外注しているのは、手が足りない部分だけということになります。
この帯で契約して「投稿しているのに反応がない」と感じる場合、その原因は代行会社の手抜きではないことがほとんどです。
ただし、発信する内容が自社ですでに固まっていて、投稿する手間だけを外に出したいのであれば、この帯は合理的な選択になります。
自社に企画を考えられる人がいるかどうかで、この帯が向くかどうかが決まります。
月10万〜20万円台は設計と制作が入る
この帯からは、誰に何を届けるかを決める設計が含まれるようになります。
アカウントの方針を決め、投稿の型をつくり、その型に沿って制作と投稿まで担当する範囲です。
撮影については、月1回程度の訪問が含まれるか、自社からの素材支給と組み合わせる形が多くなります。
分析は、月次のレポートと、その内容を踏まえて次に何を変えるかの提案まで含まれるのが一般的です。
担当者を置く余裕はないけれど、何を出すかから任せたいという会社が選ぶ帯だと考えてください。
逆に言えば、この帯の金額を払っているのに、毎月「今月は何を投稿しますか」と自社が聞かれている状態であれば、支払っている金額と実際の作業が合っていません。
その場合は、企画をどちらが考える契約になっているのかを、あらためて確認したほうがよいと思います。
月30万円以上は撮影から改善まで一貫
この帯になると、撮影の頻度が上がります。
月に複数回の撮影日を確保し、素材を継続的に貯めながら運用していく形です。
InstagramとTikTokなど複数の媒体を同時に動かす場合や、店舗が複数あって店舗ごとに発信を分ける場合も、この帯に入ってきます。
この帯を選ぶ理由は、投稿の本数を増やすためではありません。
社内に担当部署を置く代わりとして、外部に一つのチームを持つという考え方になります。
中小企業では、複数の拠点を持っている会社や、集客と採用の両方をSNSで進めたい会社が該当します。
逆に、店舗が1つで発信する内容も限られている場合は、この帯まで上げても使い切れないことが多くなります。
人を一人雇う場合との比較
月10万〜20万円台という金額が高いかどうかは、単体では判断できません。
判断の物差しになるのは、同じ仕事を社内でやるために人を一人雇った場合との比較です。
| 比較する項目 | 社内で一人雇う | 運用代行に外注する |
|---|---|---|
| 毎月かかるもの | 給与と、社会保険料の会社負担 | 月額費用(交通費などが別途の場合あり) |
| 始めるまでにかかるもの | 求人費用と、選考にかける時間 | 契約と、最初の打ち合わせ |
| 成果が出るまで | 教育期間が必要(未経験者はとくに長い) | 設計から分析までの体制をすぐ使える |
| 人材の確保 | SNSが分かる人材は地方では見つかりにくい | 採用の手間がかからない |
| 担当者が抜けたとき | 更新が止まり、積み上げたものが動かなくなる | 担当者が代わっても運用は続く |
| ノウハウの蓄積 | 社内に残る | 社内に残りにくい(任せきりだと内製化は進まない) |
人を雇う場合にかかるのは、給与だけではありません。
社会保険料の会社負担があり、求人を出すための採用費用があり、入社してから成果が出るまでの教育期間があります。
さらに、SNSの運用が分かる人材を地方で採用するのは簡単ではありません。
求人を出しても応募が来ない、というご相談は実際によくいただきます。
未経験の方を採用して育てる場合は、その育成期間も費用として見ておく必要があります。
外注であれば、設計から撮影、制作、分析までを担当できる体制を、採用の手間をかけずに使えます。
ただし、外注には弱点もあります。
一方で、外注の強みは人が辞めて止まることがない点です。
社内の担当者一人に任せていると、その方が辞めた時点で更新が止まり、それまで積み上げたものが動かなくなります。
最初は任せきりの形で始めて、社内で回せる部分を少しずつ増やしていく進め方もできますので、内製化を目指す場合はその点も相談されるとよいと思います。
SNS運用代行を依頼する前に確認すべき6つのこと!自社で対応可能?

ここからは、見積書を前にしたときに何を聞けばよいかという実務的な話です。
金額を値引きしてもらう交渉ではなく、その金額に何が含まれているのかを確認するための質問だと考えてください。
次の6つを聞けば、提案の中身はおおよそ判定できます。
撮影の有無と、月あたりの訪問回数
撮影が含まれるかどうかで、金額は大きく変わります。
見積書に撮影込みと書かれていても、月1回2時間なのか、半日を月2回なのかで作業量はまったく違います。
素材が足りなくなれば、結局は自社でスマートフォンを使って撮り、代行会社に送ることになりますので、想定していた運用と変わってきます。
確認したいのは、月に何回来るのか、1回あたりどのくらいの時間なのか、そして撮影した写真や動画のデータを自社でも使えるのかという点です。
自社のチラシやホームページにも使えるのであれば、撮影が含まれる意味はさらに大きくなります。
地方の会社の場合は、訪問にかかる交通費が月額に含まれているのか、別途請求なのかも確認しておいてください。
ここが別途になっていると、月額以外の支出が毎月発生することになります。
投稿本数と、リールとフィードの内訳
投稿本数は、数だけを見ても比較になりません。
たとえば月12本という提案でも、静止画のフィード投稿が12本なのか、リール動画が12本なのかで、かかる手間は数倍違います。
リール動画は撮影と編集の負担が大きいため、本数が少なくても金額が高くなることがあります。
聞くべきは、リールが何本、フィード投稿が何本、ストーリーズが何本かという内訳です。
そのうえで申し上げると、本数が多いことが良いとは限りません。
内容の薄い投稿を月20本出すよりも、きちんと設計された投稿を月8本出すほうが、問い合わせにつながることは珍しくありません。
本数の多さを売りにしている提案を見たときは、1本あたりにどれだけ手をかけられるのかを考えてみてください。
企画立案の担当範囲
何を投稿するかを考えるのが、代行会社なのか自社なのか。
ここを曖昧にしたまま契約すると、毎月のように「今月は何を出しますか」と聞かれ、結局は自社で考えることになります。
それでは、金額の高い投稿代行を頼んでいるのと変わりません。
確認したいのは、投稿の企画を出すのはどちらなのか、出てきた企画を誰が承認するのか、そのやり取りをする打ち合わせが月に何回あるのかという点です。
打ち合わせがまったくない契約の場合、代行会社は御社の事業の変化を知る機会がありません。
新しい商品を出したことも、繁忙期が変わったことも伝わらないまま、投稿だけが続いていきます。
月1回でも話す場があるかどうかで、運用の精度はかなり変わってきます。
レポートの中身と、次の打ち手の有無
月次レポートが数字の羅列で終わっている代行会社は少なくありません。
フォロワー数、リーチ数、保存数が並んでいるだけのレポートでは、経営の判断には使えません。
これを確認する一番早い方法は、契約前にレポートのサンプルを見せてもらうことです。
見本を出せない、あるいは数字の画面をそのまま貼っただけのものが出てきた場合は、分析の作業が実際には含まれていない可能性があります。
御社の名前が入った過去のレポートは守秘義務で出せないはずですので、他社名を伏せた見本を見せてもらう形で問題ありません。
アカウントの名義と、解約後のデータ
代行会社の名義でアカウントを作られてしまうと、契約を終えるときに引き継げないことがあります。
これまで積み上げたフォロワーが、解約と同時に手元から消えることになりかねません。
撮影した写真や動画のデータについても同じです。
すでに自社でアカウントを運用している場合は、代行会社に管理権限を追加してもらう形になりますので、ここはあまり問題になりません。
気をつけたいのは、新しくアカウントを作ってもらう場合と、広告用のアカウントを代行会社側で用意してもらう場合です。
確認したいのは、アカウントは自社の名義で作るのか、管理権限を自社が持てるのか、解約後に素材のデータを引き渡してもらえるのか、その際に費用がかかるのかという点です。
これは契約前に確認しておいてください。
解約を決めた後で交渉すると、話がこじれやすいところです。
契約書に書かれていない場合は、書面に一文を入れてもらうようお願いするのが確実です。
成果として見る数字の定義
最後に、何が増えたら成功と見るのかを最初に決めておいてください。
フォロワーを増やすだけであれば、話題性のある投稿を出す方法があります。
ただ、その方法で集まった方が、御社の商品を買ってくださる層とは限りません。
反対に、地域の見込み客に絞って発信していると、フォロワーの増え方は緩やかになります。
数字の伸びだけを見て失敗と判断してしまい、実際には問い合わせが増えていた、ということも起こります。
代行会社と自社で成果の定義がずれていると、成果が出ているのに満足できない、あるいはその逆が起こります。
契約前に、何の数字を毎月見るのかを合わせておいてください。
SNS運用代行に依頼する前にチェックすること。

ここまで費用の内訳と確認事項を書いてきましたが、外注が最適とは限りません。
先に確認しておいたほうがよいことが3つありますので、正直に書いておきます。
社内でやったほうが早いケース
現場の写真を撮れる方が社内にいて、何を発信するかもある程度固まっているのであれば、まず自社でやってみるほうが早い場合があります。
とくに、店主やスタッフの人柄そのものが価値になる商売では、外部の人間が撮った整った写真より、現場の方が撮った写真のほうが伝わることがあります。
飲食店や小売店、サロンなどが当てはまります。
その3ヶ月で、自社にどんな素材があるのか、何なら発信できるのかが見えてきます。
材料が分かっている状態で相談したほうが、代行会社に伝えられることも具体的になります。
弊社にご相談いただく場合も、一度ご自身でやってみた経験がある会社のほうが話が早く進む傾向があります。
SNSより先に手をつけるべきケース
業種と客層によっては、SNSよりも検索や広告のほうが先になります。
水道の修理や鍵の開錠、葬儀のように、困っている方がその場で探すサービスは、検索から入ってくる方がほとんどです。
日常的にSNSで接触してもらう意味は、この場合は薄くなります。
取引先が限られているBtoBの事業も同じで、SNSで広く発信するより、既存の取引先との関係を深めるほうが売上につながります。
御社の場合はどこから手をつけるべきかについては、Web集客で最初に手をつける順番の記事で業種ごとに整理していますので、あわせて読んでみてください。
SNSに毎月費用をかける前に、そもそもSNSが最初の一手なのかを確かめておくと無駄な期間を減らせます。
受け皿がないままSNSに費用をかけない
SNSで興味を持った方は、そのあとほぼ必ずホームページを見にきます。
そこで情報が何年も前のままだったり、料金の目安が分からなかったり、問い合わせ方法が見つけにくかったりすると、その時点で離れていきます。
毎月費用をかけて集めた関心が、受け皿のところで漏れていく状態です。
この場合、SNSに費用をかけるより先に、ホームページを直すほうが費用対効果は高くなります。
どこを直せばよいかについては、中小企業サイトの改善策の記事にまとめています。
SNS運用代行を頼むかどうかを決める前に、一度ご自身のホームページを、初めて来た人の目で見てみてください。
まとめ:SNS運用代行の費用は任せる範囲で決まる

SNS運用代行の費用は、『設計・撮影・制作・投稿・分析』という5つの作業のうち、どこまでを外部に任せるかで決まります。
月数万円台は投稿の代行が中心で、何を出すかは自社で決めることになります。
月10万〜20万円台になると設計と制作が入り、何を出すかから任せられるようになります。
月30万円以上は、撮影から改善までを一貫して任せ、社内に担当部署を置く代わりとして使う帯です。
見積書を前にしたときは、この6つを聞けば、その金額が何に対する対価なのかが判断できます。
- 撮影の回数
- 投稿の内訳
- 企画を考えるのはどちらか
- レポートの中身
- アカウントの名義
- 成果として見る数字。
そして、外注が最適とは限りません。
自社でやったほうが早い場合もありますし、SNSより先にホームページを直すべき場合もあります。
弊社では、初回のご相談を無料で承っています。
現状をうかがったうえで、SNSに費用をかけるべきかどうかから、正直にお伝えしています。
見積もりの内容が妥当か分からない、そもそも何から手をつけるべきか整理したいという段階でも構いません。
まずは現状を整理するところから、ご相談ください。
公式ホームページ:合同会社ウェール


コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 費用の考え方については、SNS運用代行の費用相場の記事で内訳ごとに整理しました。 […]